保護アカデミー

このページは、野良猫を何とかしたい方のための、これからどうすればよいか?を学んでいただくページです。

野良猫に出会ってしまい、放っておけない方。
まず、考えることは
1.その子を飼うのか?
2.里子に出すのか?
3.野良として一生を終えてもらうのか?
この3点のどの道を取るかです。

スタートライン

まず、その猫を捕まえるところからスタートです。餌をあげて慣れているとかなら話は別ですが、微妙な距離感だったり逃げてしまったりの子は、何もなしでは捕まえられません。そこで捕獲器の登場です!罠なんて聞いたらかわいそうな気がしてこなくはないですが、怪我をしたりするわけではないので、保健所・野良猫を診療してくれる動物病院・ボランティアなどに相談して、捕獲器を借りましょう。特にボランティアは、捕獲経験が豊富なため、捕獲するためのコツなどを教わることができます。

捕獲できたら、まず動物病院で診療してもらいましょう。 野良猫は様々なものを食べて生きています。寄生虫を持っている確率が非常に高いです。人間に感染する恐れもありますので、家に入れる際は必ず駆虫薬を投与しましょう。ノミ・ダニの駆虫も行います。ワクチン接種をしましょう。避妊・去勢手術を行いましょう。ウイルス(猫エイズ、白血病)検査をしましょう。一通りの診療は、動物病院の先生のオススメに従うのがベストだと思います。ただし、野良猫診療をしている動物病院で診療してもらうことをお勧めします。ペットショップ出身の動物しか見たことのないような先生は、経験不足なため、きちんとした診察が出来ない場合があります。

野良対応してもらえる病院例

猫を飼う

猫を保護して家に入れてあげようと決心した方。

診察を終えたら、家の中でまずケージに入れて飼いましょう。人に慣れるまで、狭いケージの中はかわいそうだと思ってしまいますが、早く慣れるにはまず狭いところから。グッと我慢して、日々様子を観察し、慣らしていきます。ケージ→ケージの部屋→廊下まで→1部屋増やして→もう1部屋増やして…とテリトリーを慣れる毎に徐々に広げていきます。そうすると、不安も小さく、ストレスなく慣れさせて行けます。外にいた子は、外に出たがることもあるでしょうが、せっかく入れたのですから我慢して、脱走対策をして完全室内飼いをしてあげてください。

里子に出す

自分の家では飼えないが、是非里親を見つけてあげたいとお考えの方。まず、近親者やご友人に当たってみてください。よく知っている方の方が、安心できますし、里親探しの労力も少なくて済みます。また、里親探しをする前に、動物病院での処置を全て終わらせ、完全室内飼いの状態にしてください。寄生虫を持ったままの子を里子に出すのは、ちょっと失礼ですから…。

知人に里親を見つけられなかった方は、インターネットの里親募集サイトを使うか、ボランティアに手伝ってもらいましょう。里親募集サイトを個人で使う場合は、規約もありますし、里親詐欺に合う可能性もありますので十分注意してください。ボランティアに手伝ってもらう場合は、しっかりとボランティアの話を聞き、指示に従い活動していただければと思います。ボランティアに丸投げしたい方は、引き取りを行っている団体を探してください。引き取り事業をしていない団体に連絡するのはやめましょう。

野良として一生を終えてもらう

野良として一生を終えてもらうには、まず地域の方の理解が必要です。特に迷惑をかけるような地域ではない場合は、心配いりませんね。住宅密集地の場合は、地域の方々の理解を得ることが大切です。まず、避妊・去勢手術をしましょう。手術時に、ワクチンや駆虫、抗生物質の投与などをするか否かを判断しないといけません。自分ができる所までを動物病院の先生と相談して行いましょう。この際、一般の動物病院で手術すると非常に高額になるため、野良猫を診てくれる先生を頼りましょう。手術料金が比較的安く(半額くらい)、傷跡も小さく、エリザベスカラー等をしなくても生きて行けるよう配慮された手術法を取ってもらえます。手術が終わりましたら、元の場所へ戻しましょう。そして、今後の餌やりと掃除を責任もって行ってあげてください。また、新たに野良猫を見つけた場合、速やかに手術を行いましょう。継続的に行うことで、野良猫の頭数を減少・維持することができます。取り逃がしてしまえば、元通りの最大頭数まであっという間に戻ってしまいます。野良猫の頭数を減らす、無くすには、徹底した頭数管理が一番大切です。

手術費用の助成

手術を行う地域によっては、自治体が助成金を出している場合があります。(例)台東区:飼い主のいない猫不妊去勢手術費助成八王子:飼い主のいない猫(野良猫)の不妊去勢手術助成金制度等。各自治体によって、実施の有無や助成額が異なりますので、調べて手術を行ってください。

ウイルス検査について

ウイルス検査で検査するのは、猫エイズと白血病です。どちらも、発症することなく寿命を全うすることができますので、陽性が出たからと言って慌てないでください。また、人間や他の動物に感染することはありませんし、猫同士の感染も交尾や喧嘩が殆どで、普段の生活で焦ることはないそうです。慌てず騒がず、まずは勉強してみてください。

猫エイズウイルス感染症

猫白血病ウイルス感染症


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